「おらおらでひとりいぐも」
若竹千佐子 文芸春秋2018年3月号
年寄りの頭の中ってこうなんだろうな
というのが印象だった。
文春発売日に買ったにもかかわらず
作品の長さと珍しい文体に躊躇して
半年手つかず。
涼しくなってきたのでやっと一気に読むことに成功。
何にも言わない年寄りもきっと
ごにょごにょごにょごにょ
ずっと頭の中でしゃべっているんだろう。
ときにそれが現実に見えたり過去を理解したり
あちこち飛んで忙しい思いさえしたり。
配偶者を亡くすと
男はダメになってしまうけど
女は日に日に自由になっていく。
ぐるぐると気持ちはらせん階段をのぼるみたいに。
その底力こそが希望。