こころ遊多加な介護へ

暮らしといのち

石油ストーブ2

たくさんのにおいの記憶がある。

 

黒豆を煮たり サツマイモを焼いたり

野菜を煮込んだり おでんを温めたり

 

いつも石油ストーブの上には何かしら乗っていた。

母はその真ん前に陣取り

毛糸の帽子をかぶって鍋を見張っていた。

 

それなのにいつも黒豆はカチカチに張り付き

サツマイモも煮物も

一部が焦げ始めていることが多かった。

 

別のことでいつも頭はいっぱいだったんだろうな。

 

ストーブをつけるときと消すときの

オイルのにおいも どことなく懐かしくて

もう手の届かない遠い思い出。