こころ遊多加な介護へ

暮らしといのち

【本】ことことこーこ

「ことことこーこ」

阿川佐和子著 角川書店 1500円+税

 

タイトルが可愛らしくてずっと気になっていた一冊。

 

介護の入口の小さな日常の揺らぎ

目が離せない母親との暮らし

少しずつ離れていく仕事や友人との距離

きょうだいとの温度差

思い出深い家の処分や葬儀・・・

 

誰もが介護で通るであろうできごとの

複雑な心の揺れを的確に表現されている。

 

まるで自分の介護の日々を復習した気分。

当時はいちいち考え込んだりしたけれど

今になって思うのは

結局どれもが標準装備で

そういうこまごました面倒も

全部ひっくるめて引き受けるのが

「介護」ってことなんだな。