「ことことこーこ」
タイトルが可愛らしくてずっと気になっていた一冊。
介護の入口の小さな日常の揺らぎ
目が離せない母親との暮らし
少しずつ離れていく仕事や友人との距離
きょうだいとの温度差
思い出深い家の処分や葬儀・・・
誰もが介護で通るであろうできごとの
複雑な心の揺れを的確に表現されている。
まるで自分の介護の日々を復習した気分。
当時はいちいち考え込んだりしたけれど
今になって思うのは
結局どれもが標準装備で
そういうこまごました面倒も
全部ひっくるめて引き受けるのが
「介護」ってことなんだな。