「はじめての老い」という作品を書いたのは
もう8年ちかく前になる。
こんなことで息が上がるのか
こんなに疲れが抜けないのか
髪は細く薄くなり心細く
歯はやせこけてごっそり抜けたらどうするのかと
ひとつひとつは些細なことだけれど
よからぬ想像が積もり積もって
「老いって難儀だわ」という諦念から書いた記憶。
ところが
それからずいぶん経ったけれど
さほど状況は悪化せず
良くなることもないけれど
低め安定 というあたりで落ち着いている。
これならなんとか老いも手に負えそうだと
付き合い方がちょっとだけ見えてきた昨今。