街中でふとすれ違った人の気配に覚えがあって
あれ?っと振り返って見えた横顔は
以前住んでいたところのご近所さん。
母と同じくらいの年恰好の方で
杖を使いながらも
一人で買い物に出ている模様。
後から考えて
声をかければよかったなとも思うのだけれど
わざわざ仲良くしていただいた
うちの母が亡くなったことを話すのも
申し訳なく気が重い。
もう二度と会うこともない方だから
よけいな話を入れる必要もなかろう。
こうやって歳とともに
「もう二度と会わないだろう」という人が
どんどん増えていく。
親戚でも近所でも。
他人同士で暮らす共生社会の方が
むしろ自然なことになってきた最近。