こころ遊多加な介護へ

暮らしといのち

大丈夫じゃないです

出かけようとしたら

マンションの一階で座り込んでいる高齢男性が。

「大丈夫ですか?」

「大丈夫じゃないです」

 

話はできるので認知症でもなさそう。

具合が悪い様子もない。

聞けば同じマンションの住人。

 

杖を持ってはいるが

入り口の坂ですべったのか

立ち上がれなくなってしまったらしい。

極寒でも酷暑でもなくてよかった。

 

介護慣れしていると見えて

「後ろから引っぱって」と言っている。

背後から両脇を抱え上げるも

大柄な人なので足が伸びない。

 

それに男性って重いのよね。

 

何度か繰り返したがうまくいかず。

日中だが静かな時間帯で人もいない。

困ったな誰か呼びに行こうかなと

思ったところに一人の女性がさっそうと現れる。

 

「大丈夫ですか?お手伝いしましょうか」

 

小柄で細身で高齢の方だけど

見るからに介護スキルが高そうな方。

すぐに片方ずつの手に別れて

両側から持ち上げる。

 

なんとか立ち上がることができた。

 

女性にはお礼を言って別れ

男性をエレベータまで送る。

 

うちの父もこのところ

転んだら立ち上がることができないので

他人ごとではないのだ。

 

それにしても手伝ってくださった女性に感謝。

こういうとき神様はいつも必ず通りかかる。

 

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