入院して数年が過ぎた頃
母の床ずれがひどくなってきた。
介護や看護をして下さる職員の方から
治療の様子や薬の種類などを
逐一ご連絡いただいて
その患部を想像していた。
母の太ももは私の手首くらいにまで
まだ圧がかかるものなんだな。
とがった骨が内側から刺さっているような感じなのか。
車いすには低反発のクッションを敷いていたが
面会のたびに母は小さな声で
「おしりがいたい」とくり返した。
一日中車いすに座っているというのも
長い時間ベッドに寝ているということも
大変なことなんだなぁとつくづく。