医師が忙しすぎて目の前の「人」を
診ていなかったりするというのは
あちこちでよく聞く話。
勉強一筋で世間知らずだったり
人格が未熟な人にもずいぶん出会ったので
最近では医師にさほど期待をしない。
診断と処方箋だけちゃんと書いてくれたら
御の字と思っている。
父の訪問診療の先生はローテーション。
月に一度クリニックからはお手紙が届いて
そこには医師からのコメントがある。
いつも医学的な指示がビシッと書かれているんだが
その寒々とした感覚に
「訪診なのに生活のことには興味ないのかね」
「人間をこんなドライに見ているのかな」
などと常々思っていた。
ある先生が何回か続けて来られて
看護師さんも含めてだいぶ話も弾むようになった。
そんな折に届いたお手紙には
「娘さんと小鳥たちから刺激をもらって
今の生活を維持しましょう」とあって
ちょっと感動してしまった。
おお!初めて私の姿が見えた先生がいたわ!
医者も人によるんだなと
私も態度を改めようと思った。