母は嫁としてかなり不誠実だったと思う。
病気だったからだけど
それは言い訳にはならない。
いなかでは「長男の嫁」という立場が
いまでも重要視される文化が残り
長男でも嫁でもない私への風当たりは
行かず後家だからという以上の冷たさがあった。
一人ぐらい味方がいたっていいのにねぇ。
そうはいっても血縁だから
母が壊した関係性を
ひとつひとつつなげてきた。
ときどき考える。
もしも母が長男の嫁だったら
介護がちゃんとできたんだろうか。
実家を継いで義理親を看取って
墓守ができただろうか。
今の長男嫁(叔母)のように。
夫を50代で亡くして早30年。
一人でアウェーな家に生き続けるのは
時代的にも大変だっただろう。
母が叔母を派手に嫌っていたのは
たぶん「かなわない」と
分かっていたからなんじゃないのかな。
本当に長いこと申し訳なかったと思う。
そんな叔母も体調を崩し始めているという。
80歳を過ぎれば誰だって身体は物理的にガタがくる。
メールではいつも「会いたいねぇ」
「また会いましょう」とくり返す叔母。
本当に会えたらいいな。