老健で母はいろいろやらかして
ほぼ毎日私は電話で呼び出された。
預けてる意味ないじゃん。
一番困ったのは風呂ぎらい。
週に二度の入浴を拒否し続けて
髪の毛ベタベタになっても
逃げ回っていたことがある。
母の風呂ぎらいは筋金入りで
自宅にいるころから
「気分が悪くなるから」
「今日は調子が悪いから」
などと言ってめったに入らず
しかも家族にも風呂を使わせないという
ヘンな固執に変化していった。
ところが療養型の病院に移ってからは
そんな話は一切聞かなくなった。
週に二度着替えを持って行くと
風呂に入ったからと都度
洗濯物をきちんと渡された。
この変わり方が一番の驚き。
何が何でもこの先もずっと病院に!と
強く願った出来事だった。