こころ遊多加な介護へ

暮らしといのち

歯ブラシ

高齢者の転倒事故のニュースを見て

ふと思い出した。

 

母がまだ足腰しっかりしていて

歩きまわり徘徊しまくっていた

老健に入ったばかりの頃。

 

歯ブラシをくわえたまま歩きまわっていて

いつも職員の方が追いかけていた。

「転ぶと危ないですよ!」

 

食後に歯みがきをする習慣は守っているのだが

ジッとしていられないせいか

くわえ歯ブラシでトイレに行こうとしたり

どこかを見に行こうとしたりする。

 

前頭前野が萎縮してくると

そのわずかな時間が「待てない」のだ。

 

幸い?母が転ぶようになったのは

その後病院に移ってからだった。

病院では危険防止のため本人一人で

歯みがきをすることは許されなかった。