父にも母にも感じていたことは
心の中のポッカリ空いた大きな穴。
それはたぶん「安全基地」を持たないまま
ずっと生きてきたからなんだろうと思っていた。
最近体調不安定な父は
ようやく私が頼りになるのだと認識し始めた。
いつもまわりが見えていなくて
一人閉じこもって生きていた父が
私を頼るようになったということは
天地がひっくり返るほどの大きな変化。
それは取り返しのつかない「老い」であると同時に
はじめて安全基地を得たという経験なのかもしれない
と思う。
うれしいようなさみしいような
長い闘いが終わった後の手持ち無沙汰を
感じているこの頃。