母方の祖父からもらったひな人形は
7段飾りのそれはそれは大がかりなもので
母は相当自慢にしていたし大切にしていた。
母の病によってイレギュラーな日常を
準備できなくなったのが2009年。
その年のひな人形を出す作業では
家の中がひっくり返るようなもめごとに発展したのを
今でも鮮明に覚えている。
その後母は入院し私たちは転居して
ちょっと落ち着いてから飾ってみた。
新しいマンションは狭くて
文字通り足の踏み場がなかったが
久々に風を通した人形たちは
誇らしい表情に見えた。
それも2年ほどして母が亡くなってからは
再度出す機会を失ったまま
今年などは今日になるまですっかり忘れている始末。
広い家に越してからまた出してあげたいな。