心不全の終末期は
すっかり回復したようになってみたり
またすぐに起きられないほど寝込んだりを
繰り返すうちにその山は
小さく平たくなっていくらしいと
緩和ケア医の動画で知った。
確かに父もご多分に漏れず
調子の波をくりかえして
だんだんと山は小さくなり
いまはちょうど
凪のような穏やかな毎日。
医療者に訪問してもらうようになり
ほかにもいろいろと
人が来ることが続いたのだが
いつも不思議なのはそういうとき父は
必ずかくしゃくと元気になること。
帰った後は一週間寝込むんだけどな。
私が毎日神経を尖らせて見つめている
起きるのも食べるのもおっくうで
寝てばかりいる姿を
どうやって伝えたらよいのだろう。