こころ遊多加な介護へ

暮らしといのち

介護タクシー

介護タクシーを利用したのは

後見で結構な距離を移動したとき。

 

ストレッチャーごと乗れるタイプで

小一時間かかるほど遠いので

果たして料金がいくらになるのかと

冷や冷やしながら

出発前に運転手に確認する。

 

「2万はいかないと思いますよ」

とのことだった。

 

車はバンサイズ。

同行者である私は

運転席の後ろに一つだけある小さな席に座る。

 

奥はストレッチャーごと乗った患者が寝ている。

滑り止めとかベルトとかがいっぱいあり

ずれたり落ちたりしないようになっていて

認知症患者さんが想定外に動いても

ぶつかって痛くないように

うっかり触らないように

カバーとかクッションとか

ものすごい細やかに工夫を凝らしてある。

 

衛生状態を保つのも大変なことだろうし

運転手の資格や登録や高い運転技術に加えて

介護の知識と経験に加え

配慮と人間性も必要になってくる。

 

ってことが分かっているとむしろ

「その料金でよいのか」とホッとしたりもする。

 

移動中は一般のタクシーと同じ空気になり

雑談したりしながら楽しく進む。

そのときは同世代の運転手さんだったので

たまたまラジオから流れてきた

山口百恵の話で盛り上がった。w

 

最終的に18000円ちょっとの料金になったが

運転手さんは端数を切り捨てて下さる。

こちらはポチ袋をつけたつもりで+αの支払い。

などと細やかな譲り合いを楽しくやりとり。

 

この世界にいる人たちは皆

こういう「利他」が多いので

お互いに譲り合い与えあう

幸せな瞬間が多くてうれしい。

 

ykaigo.hatenablog.com