介護は親を越える最後の機会だろうと思う。
自分より大きな存在だった親を越えることは
思春期や成人、就職などいろいろあっても
本当に越え切るのは案外大変な気がする。
言動が次第に怪しくなり
記憶が心もとなくなり
行動が不安定になり
寝たきりになって食事もとれなくなり
枯れ木のようにやせ細って
すう―っと消えていくまで
そのプロセスを全部見つめて理解しながら
関わっていけるのが介護。
親が自分の保護下に入ったことを知る。
それが親を越えるということなんだと思いました。
親を越えるのは子の仕事。
そのために介護という時間があるのではないか。
そんなことをずっと思っていました。