実家に戻ってしばらく
私が寝起きしていた場所は
そこだけ増築した部分で
屋根は瓦ではなくトタン。
雨が落ちてくると
小さな一粒でも気付くほどで
台風の夜には派手な音が
一晩中鳴り響き眠れない。
昔の家だから気密性が低かったためか
外の音もあたりまえに聞こえていた。
隣の家が開け放したドアから
聞こえる子供の声。
斜め向かいの家が無神経にドアを叩きつける音。
横の家の高齢女性が友人と窓の下でずっと
立ち話をしている声。
とにかく四方の音が入り落ち着かなかった。
母は音に過敏だったので
それはそれはストレスだっただろうと思う。
地獄耳の私もこの外からの音に辟易して
引越を急いだのもまた事実。