こころ遊多加な介護へ

暮らしといのち

向こう岸もさびしい

看病に明け暮れていたら

お彼岸に入っていた。

 

病人の目につくところに

供花ってどうよ とすごく迷ったが

なにもしない方が不自然な気がして買って帰る。

 

バス停では先に並んでいる女性二人が

コロナの不便を嘆いている。

 

どこかよそよそしいのは

知り合いというわけてはなくて

たまたま隣り合っただけだから。

 

私の持っていた供花が目に入ったのか

話題はお彼岸へ。

 

コロナでお墓参りも行けてないんです

若い女性。

その申し訳なさをとつとつと語る。

 

高齢女性が受け止めて

毎日そうやって思っていてくださるから

ご先祖様も喜んでいらっしゃるわよ。

 

これはありがたい共感。

 

でもやっぱりご先祖様だってさみしいかも。

お花と供物を

買ってきてよかった。

 

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