固定電話はほぼ父専用になっているのだが
子機の調子が良くない。
バッテリーの寿命なのだろう。
親機は問題ないのだが
父の足でそこまでたどり着く頃には
かかってきた電話が切れてしまう。
家の中でこの電話機だけは古いもの。
私が都内から持ってきた数少ない物の一つで
一人暮らしを始めて二度目の引越で買ったもの。
当時は最先端の仕様だったのに
気がつけばもう20数年使っている。
昨年から番号のないスマホに
シンプルな通話のみのアプリを入れて
父は時間をかけてやっとの思いで覚えたのだが
通話相手から通信が安定しないと
ケチをつけられてしまったのがショックで
二度とスマホを触らなくなってしまった。
こうなったら父は頑固である。
仕方なく「いえでん」に戻る。
もう固定の電話機自体いらないんだけどなと思いつつも
父が変化を嫌がるので新しい電話機に買い替える。
私は物持ちがいいのでこんなふうにときどき
まだ使えるもの（親機は異常なし）を
捨てねばならぬ苦しみがある。
