こころ遊多加な介護へ

暮らしといのち

たががはずれた?

人との関係性を深めていく中で

最低限このくらいの距離

という自分なりの尺度がなんとなくある。

 

たいていは数か月も付き合うと

その目標とする距離感が定まり

関係性もスムーズになるのだが

父の場合は何年たっても遠いまま。

 

親子の場合は詰めようにも

あえて詰めない距離もあるにはあるんだけど

自閉症ってこんなに殺風景な心象風景を

一人ぼっちで生きてるのかと

驚愕するばかりだった。

 

最近の父はちょっと違う。

 

認知症になったのか

この世に興味をなくしたみたいな

ネジを一本忘れてきたみたいな

地に足がついていないかのように

いつもどこかふんわりしている。

 

それまでは私の助けを

とことんまで拒否してから

しぶしぶ受け入れる

というパターンだったので

何をするにしてもやたら時間がかかったが

最近はたががはずれたみたいで

「これやってー」

「これつけてー」

子どものように手放しで頼んでくる。

 

そんなこと今までなかったから

「お、おう・・・」と戸惑いつつ

そうそうこれこれ

この距離感だよねってひそかに思っている。 

 

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