「最後のひと」
松井久子著 中央公論社 1600円+税
帯より
「75歳になって、86歳の人を好きになって、何が悪いの?」
新聞の広告欄に書いてあった
帯の言葉がたまたま目に留まり
タイトルも気になって買ってみた。
ちょっと想像したことのなかった世界なので
小説とはいえ興味深々。
著者は有名な方だが
70歳を超えていると思われる。
以前関わった高齢女性は
「70代半ばで内縁の夫と同居」。
あまりそこを深堀りできなかったけど
どうやって知り合ってどんな風に関わり
何のために一緒に暮らすことにしたのか。
それが70代でできるってことも驚きで
その方のプロフィールを見たとき
私の考え方はいつの間にか古臭く
凝り固まってしまっていたのかな
と反省していた昨今に見つけたこの本。
高齢者が皆
要介護要後見ってわけじゃないのよね。
なんかすっかり忘れていた。
「高齢社会は新しい文学ジャンルを切り開いた」と
かの上野千鶴子さまに言わしめた
この作家の前作「疼く人」も一緒に買った。
年末年始の楽しみ。