かっこいい夜明け前。
喪中葉書が届く。
みな高齢なので違和感はないが
さすがに毎年一人ずつというのは
寂しいものがある。
うちは数年前に年賀状 をやめたので
こちらからはあえて出さない。
小さな葉書一枚に
たくさんの想いが乗ってくる。
「昭和のオヤジ」そのものだったその人は
今で言うパワハラ気質が強く
葉書でさえ怒鳴られているようで
見ただけで気分が沈む。
母がお世話になった方ではあるので
いろいろ送りたいのだけれど
あのパワハラ殿とやり取りをするのかと
考えるとおっくう過ぎる。
見なかったことにしようかしら。
そうしたらきっと
「やっぱりあの子は非常識」
などと悪態をつかれるのだろうなあ。
でももしかしたら
殿ももう高齢で
細くて弱くて小さくなって
いたりするのかもしれないな。
などと迷って結論が出ない。