父も母も新しいことに臆病で
放っておくと家から出ないので
自分がお勤めしていた時代には
月に一度両親を食事に連れて行き
年に何度か旅行もプレゼントした。
カメラの仕事を兼務し始めた頃
私の運転で伊香保温泉へ。
三人でゆかたでゴロゴロしたり
街を散策したり。
そのときに私が部屋の中で撮った
化粧をしながら鏡越しにほほえむ母。
これは膨大な写真が残る中でも
唯一 母が美しい女性として
穏やかな顔で笑っている姿。
父に見せてもその色気ゆえ
気に入らないみたいだが
私にとっては特別な想いのある
一番好きな表情。