実家を処分するときにあいさつに行った
近所の方の言葉を今でも覚えている。
「もう部屋が多すぎてね」
新興住宅街の一戸建なので
同じ4LDKくらいのはずだが
歳をとって子どもも独立し
夫が他界したとなると
確かに一人では持て余すだろう。
掃除するのが大変っていう話をした。
母が急性期病院に入ったとき
私物持ち込み禁止だったので
ベッドの脇に小さなロッカーがあって
それが生活のすべてだった。
え?これだけ?と驚いたけど
その後の老健でも療養型病院でも
ほぼ同じくらいのスペースだった。
心身も弱ってくるとなお
半径5メートルの世界が充実していることが
何よりも大切なのよねと
つくづく思うこの頃。
とどのつまり
モノよりココロってことかもしれない。