こころ遊多加な介護へ

暮らしといのち

ここにいるよね

 人のいない頃を見計らって母の墓前へ。

だいぶ遅い彼岸。

っていうかもうここに帰ってるわな。

 

山の桜は満開。

穏やかな暖かい日で

納骨堂には誰もいない。

スタッフさえ姿を見せないので

本当に一人だけの静かな時間。

 

いつもは同行する父のことや

来客のための手配で頭がいっぱいで

ろくに手も合わせる暇がないので

初めてゆっくり語らえる。

 

この11年のこと。

母が亡くなってからのこと。

最近亡くなった親戚のこと。

父の今の体調のこと。

今抱えている高齢者のこと…

 

いつもこうやって話してたよね。

誰にも話せないから

一人で抱えるのが大変で

全部聞いてほしかった。

 

やっぱり母は

ここにいるよね。

 

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