文鳥のピーちゃんとシロちゃんの存在は
言うまでもなく父の生きる力になっている。
自分より小さいものを
守り与える日々の暮らしは
オキシトシンを分泌させ
身体の衰退と反比例するかのように
心は満ちて穏やかに過ごせている。
植物ではもの足りず
犬猫では手に余る。
かごの中で会話に反応してくれるのが
高齢者には実にちょうどいい。
しかもピーちゃんは
この部屋に来る直前に
我が家にやってきた。
ここで起きたあらゆるすべてを知っている。
この日々を一緒に生きてきた
かけがえのない稀有な存在。