こころ遊多加な介護へ

暮らしといのち

ところてん

ところてん「心太」の漢字表記が好きだ。

 

この夏父は本当に食欲がなかった。

特に昼は何も入らない。

ケアマネさんは明るい方だが

「大丈夫ですよ」「そんなもんですよ」

と笑い飛ばすので相談にならず。

クリニックは栄養剤を勧めてくるだけ。

市販の介護食もダメで

甘いものもダメ。

 

試行錯誤する中で

たまたまトマトにハチミツをかけたものが

美味しく食べられた。

 

次第にリンゴや梨、柿などの果物が

食べられるようになってくる。

 

少しずつカロリーも戻ってきて

ひと安心のところで ふと

「ところてんって食べられる?」

と聞いてみる。

 

酢の物はむせたりあげたりするので

ちょっと気を遣うし

すすり上げて食べるものは

誤嚥や咳の原因になりかねない。

 

色々心配しつつ

本人が食べられるというので

まだ暑い日の昼に冷蔵庫に用意して出かけた。

 

帰ってきたら食べた形跡が。

「ところてんどうだった?」

「美味しかった~!」

 

あらそう!意外。

 

食べられるものが増えたわと

喜んだのもつかの間

急に寒くなってしまい

冷蔵庫で次の出番を待ってもらっている。

 

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