介護放棄とか介護の悲惨なニュースを見ていて
どうしてそんなことをするんだろうなと考える。
たぶんその人は
親は親のままでいてほしいんだろうな。
介護に入ったときに直面する
「立場反転」。
生まれたときから自分を守り
すべてを与えてくれた
強くて大きな壁のような存在が
右も左も分からなくなって
小さな子どものようにおびえている。
その現実を受け入れるプロセスは
自分の内側の「親の定義」を書き換えることでもあり
やらねばならない家事介助に加えて
この心持ちを変えねばならないのは
時間もかかるしとてもしんどいこと。
それは現実を受け入れ
自分の心と向き合う
孤独で長くつらい時間。
でも親子にとっては最大の学び。
ここを超えられない人は
忙しいと言い訳して親を拒絶したり
親らしくなくなった親を否定して
壊そうとするんだろう。
子は親を超え
親は子に従う
そのプロセスこそ介護。
これを超えられるから
きちんとお別れに向かえるんじゃないかな。