こころ遊多加な介護へ

暮らしといのち

#books・作品

【本】おらおらでひとりいぐも

「おらおらでひとりいぐも」 若竹千佐子 文芸春秋2018年3月号 年寄りの頭の中ってこうなんだろうな というのが印象だった。 文春発売日に買ったにもかかわらず 作品の長さと珍しい文体に躊躇して 半年手つかず。 涼しくなってきたのでやっと一気に読むことに…

【本】脳を守る、たった1つの習慣

「脳を守る、たった1つの習慣」 築山節 NHK出版新書 780円+税 脳神経外科 築山先生の新刊。 こちらの先生の本はよく読んでいますが 大変簡潔で脳機能に特化した書き方が 分かりやすくてとても好きです。 認知症だけの話ではない本ですが 感情の暴走を防…

2025年問題

団塊の世代が75歳を超える2025年問題。 その頃は4人に一人が認知症と言われている。 まだまだずっと先のことだと思っていたら あとちょっとだ。 脳機能関連の本によれば 脳は自分で育てていかない限り 放っておくとどんどん縮んでいくもの。 「この頃ちょっ…

皆で面会に行くと 父はまわりを気にせず動画をとりまくり 私はその無神経をいつも怒った。 でも今になってみると 肉声が残っていることのありがたさを思う。 私は視力が極端に弱いので 視覚情報にはあまり意味がなく 聴覚過敏で音の記憶がとても強い。 その…

【本】自分が高齢になるということ

「自分が高齢になるということ」 和田秀樹著 新講社ワイド新書 900円+税 和田先生の新刊! 自分がボケるという前提において 人として自然で良いことであると記した 心構えのような一冊。 そういえば親の世代は 何にもなかった時代から はじめての高齢化社会…

【本】そうか、もう君はいないのか

「そうか、もう君はいないのか」 城山三郎著 新潮文庫 母が旅立って一年。 昨年の今日 深夜0時過ぎにかかってきた 病院からの電話の音は忘れない。 いまでも「ついさっき」の出来事みたいで よくよく考えないと現実を理解できないときがある。 城山三郎先生…

【本】看る力

「看る力」 阿川佐和子 大塚宣夫 文春新書 出版間もない新書です。 高齢者医療の大塚医師と阿川さんの対談。 阿川さんもご両親の介護経験があるので 話はとっても具体的。そして建設的。 家族の、夫婦の、そして自分が看取られる日のこと。 一緒に会話に参加…

【本】日本人が最強の脳をもっている

「日本人が最強の脳をもっている」 加藤俊徳著 幻冬舎 ここで紹介する認知症関連の本が 10年くらい前の初版が多いのは 自分が認知症を勉強していたのがその頃であるため。 今は別のテーマを追いかけている中で 出会ったこの本。 気付いたら以前にもご紹介し…

【本】扁桃体パワー

「扁桃体パワーが幸せを引き寄せる」 塩田久嗣著 徳間書店 1400円+税 認知症とは関係のなさそうな扁桃体。 海馬と扁桃体の間から病変が始まる という説もあるので一応ご案内。 感情と本能をつかさどる扁桃体。 扁桃体が求めるものを人間は 行動することによ…

【本】脳を鍛える50の秘訣

「脳を鍛える50の秘訣」 斎藤茂太著 成美文庫 505円+税 文庫で97年発刊なのでもっと前に書かれたはずだけれど 内容は今でも普通に役に立つ専門家の言葉。 当時から「老人のみならず若者の脳の廃用性萎縮」 を心配しているあたり 時代が変わっても人類は同じ…

【本】脳とココロ

「脳とココロ」 永田和哉監修 小野瀬健人著 かんき出版 1400円+税 感情も脳の病気もすべて分かりやすく 図と言葉で説明している一冊。 病気も気持ちも思い付きの衝動も すべては脳の中で起きていること。 脳の誕生、発達から認知症まで解説。 (2003年発売の…

【本】ひまわり事件

「ひまわり事件」 荻原浩 文春文庫 老人ホームと隣接の幼稚園の間で 起きる騒動を描いた小説。 荻原さんの作品らしく途中からは とんでもない驚きの展開になるのが楽しい。 老人ホームに住む個性的な高齢者たちと 幼稚園児から見える大人の世界を 情にあふれ…

【本】困った老人のトリセツ

「困った老人のトリセツ」 和田秀樹著 宝島新書 780円+税 和田秀樹先生の新刊です。 高齢者の行動について あれ?と違和感を感じたときに開けば マニュアルのように答えが分かりそうです。 10年前に読みたかった! 老年精神医学の専門医師からの とても読み…

【本】オムツをはいたママ

「オムツをはいたママ」 安藤和津著 グラフ社 体験談はできるだけ 読まないようにしていたのですが たまたま図書館で見つけて読みました。 壮絶な介護だったと聞いたことがありましたが ここまでとは…と愕然としました。 それなのに感傷的ではない筆の運びは…

【本】幸せになる百通りの方法

「幸せになる百通りの方法」 荻原浩 著 文春文庫 短編集「幸せになる百通りの方法」の中の最初の作品「原発が灯す火の下で」。 震災直後に書かれたという作品で高齢者が節電の中で熱中症になってしまう話。 呆けているのかそうでないのか孤独な老人の頭の中…

【本】操作手

「家鳴り」 篠田節子著 集英社文庫 短編集「家鳴り」の中の作品「操作手」。 介護をロボットにさせたらどうなるか という未来を描いたホラー小説。 篠田節子さんはご自身も 介護を長くやられていたこともあって こんなに早くから(2002年初出とある) 「介護…

【本】生涯健康脳

「生涯健康脳」 瀧靖之著 ソレイユ出版 1400円+税 脳に良いことがたくさん具体的に書かれている一冊。 認知症になってもユマニチュードによって その人らしさを取り戻すプロセスや 認知症予防にもなる生活習慣など。 分かりやすい言葉の中に 著者の愛とあた…

【本】わが家の母はビョーキです

「わが家の母はビョーキです」 中村ユキ著 サンマーク出版 1296円税込 統合失調症の「母」を描いた漫画です。 女性センターの図書室で読みました。 この漫画を読んで初めて 「私の母親もおんなじだ・・・」と 驚愕しながらも憑き物が落ちたような 安堵を覚え…

【本】脳がめざめる食事

「脳がめざめる食事」 生田哲 著 文春文庫 524円+税 キレている母を何とか穏やかにさせようと 試行錯誤していた頃に出会った本。 身体も脳も食べ物からできているのだから 入力を変えれば出力は変わるはずという 希望を言語化してもらえたような安堵の一冊…

【本】脳からストレスを消す技術

「脳からストレスを消す技術」 有田秀穂著 サンマーク出版 1400円+税 逃れられないストレスと向き合うときに。 考え方次第では同じことも ストレスと感じなくなることもあります。 介護のような先の見えない現実に対しては とにかく自分でストレス解消を 意…

【本】脳は自分で育てられる

「脳は自分で育てられる」 加藤俊徳 著 光文社 1600円+税 脳の成熟について理解したいときに。 脳のしわを「枝ぶり」として 成熟度について分かりやすく書かれた本です。 画像診断を理解するためにも役立ちます。 こんな自分の脳でもまだまだこの先も 「脳を…

【本】海馬

「海馬」脳は疲れない 池谷裕二 糸井重里 著 新潮文庫 590円(税別) 忘れるということを理解する助けに。 母が認知症で入院すぐの頃はまだ足も丈夫で 院内をぐるぐると徘徊していました。 追いかけながらどうしたのかをたずねると 「汽車を待っているの」 …

【本】高齢者のためのやわらかメニュー

「高齢者のためのやわらかメニュー」 女子栄養大学出版部 1200円[税別] レパートリーに困ったときに。 三食介護食作りってなかなかの修行。 介護をしない人から見れば 通常の家事と同じでしょくらいにしか 思われないようだけれど うちの父は歯が悪く好き嫌…

【本】恍惚の人

「恍惚の人」 有吉佐和子著 新潮文庫 介護を通して見えてくる様々な人間の心を きちんと直視するために。 今の時代に読んでも全く遜色ない驚異の名作。 実家の本棚にあった化粧箱入りの立派なハードカバーを 認知症の母が叫ぶ中で 逃げるように集中して読ん…

【本】今日から成年後見人になりました

児島明日美 村山 澄江 著 自由国民社 1500円+税 「実家を処分しよう」と決意した一冊。 親とはいえある意味介護は「ひとの財産を扱う(財産管理)」こと。なのであらゆる記録をとってあります。 狭い土地で30年過ぎの非課税枠だけれど万が一、二次三次と相続…

【本】老人の取扱説明書

「老人の取扱説明書」 平松類著 SBクリエイティブ 800円+税 年寄りの行動が何か変だなと思い始めたときに。 認知症以前の「老化」による行動の変化を 医師の視点から細かく具体的に 分かりやすく説明してあります。

【本】苦しみの中でも幸せは見つかる

「苦しみの中でも幸せは見つかる」 小澤竹俊著 扶桑社 1000円+税 何のためにこんな毎日を・・・と現実を見失いそうなときに。 訪問医療を続けている医師の著書。 この先生の援助学講座を受け 感動して手にした一冊。 自分の苦しみに焦点をあてるのではなく …

【本】心の病は脳の傷

「心の病は脳の傷」 サブタイトル「うつ病 統合失調症 認知症が治る」 著 田辺功 話す人 松澤大樹 西村書店 1400円+税 画像診断の説明を受ける前に。 MRI画像の見方が分かります。 精神疾患の新しい治療法への挑戦なども書かれていて こんな医師もいるのかと…

【本】老いていく親が重荷ですか。

「老いていく親が重荷ですか。」 アルボムッレ・スマナサーラ著 河出書房新社 1300円(税別) 理不尽の中で感情が揺れ動くときに。 タイトルに驚いて手に取った一冊。ドロドロした現実に対する仏教からの視点。 これほどまでに気持ちを納めてくれる本はなか…

【本】明日の記憶

「明日の記憶」 荻原浩著 光文社 1500円+税 初めて認知症について知ろうとするときに。 映画にもなったとても有名な作品。 荻原浩さんは認知症の作品をたくさん書いていますが 中でもこの作品は認知症を理解するために とても入りやすいと思います。 映画(D…